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【19】焼香のやり方を宗派別に解説
GUIDE

葬儀に参列する際、多くの方が不安に感じることの一つが焼香のやり方ではないでしょうか。私たち舞岡あゆみ葬祭にも、「焼香の順番が分からない」「何回つまめばよいのか」「宗派によって違うと聞いたけれど、間違えたら失礼なのでは」といったご相談をよくいただきます。

焼香は、故人を偲び、仏さまに香を手向ける大切な作法です。しかし、日常の中で何度も経験するものではないため、いざ参列する場面になると戸惑ってしまう方も少なくありません。とくに、仏式の葬儀では宗派によって焼香の回数や所作に違いがあるため、「自分のやり方でよいのか」と迷われることもあると思います。

ただ、最初にお伝えしたいのは、焼香で最も大切なのは故人を悼む気持ちであり、多少作法に不慣れでも過度に心配する必要はないということです。もちろん基本を知っておくことは大切ですが、万が一細かな違いがあっても、それだけで失礼になるわけではありません。大切なのは、落ち着いて丁寧に手を合わせることです。

ここでは、焼香の基本的な意味や流れ、立礼焼香・座礼焼香・回し焼香の違い、さらに宗派別の考え方まで分かりやすく解説いたします。初めて参列される方にも分かりやすいよう、基本から丁寧にご説明します。

焼香とは何か

焼香とは、抹香を香炉にくべて香をたき、故人を偲びながら手を合わせることをいいます。仏教の葬儀において行われる大切な作法の一つで、故人への供養の気持ちや、仏さまへの敬意を表す意味があります。

香をたくことには、いくつかの意味があるとされています。たとえば、香りによって心身を清めるという意味、故人や仏さまに香をお供えする意味、そして参列者自身の心を整えて故人と向き合う意味などです。焼香は単なる形だけの動作ではなく、故人への祈りや哀悼の気持ちを表す大切な時間でもあります。

そのため、回数や細かな所作ばかりに意識を向けるのではなく、まずは「故人に心を向ける」という気持ちを大切にすることが基本になります。

焼香の基本的な流れ

宗派によって細かな違いはありますが、焼香の基本的な流れはおおむね共通しています。まず自分の順番が来たら、焼香台の前まで静かに進みます。遺族や僧侶に軽く一礼し、焼香台の前に立ちます。

次に、遺影やご本尊に向かって一礼し、抹香をつまみます。右手の親指・人差し指・中指で少量つまむのが一般的です。宗派によっては、その抹香を額の高さまでいただいてから香炉に落とし、宗派によっては額にいただかずそのまま香炉にくべます。

その後、合掌して故人を偲びます。最後にもう一度軽く一礼し、静かに席へ戻ります。

基本の流れとしては、進む・一礼する・焼香する・合掌する・一礼して戻るという形で覚えると分かりやすいでしょう。細かな回数が分からなくても、この流れを丁寧に行うことで落ち着いた印象になります。

焼香にはいくつかの形式がある

焼香には、会場や葬儀の形によっていくつかの形式があります。よく見られるのは、立礼焼香、座礼焼香、回し焼香の三つです。

立礼焼香は、椅子席の葬儀会場などでよく行われる形式です。立ったまま焼香台の前に進み、焼香を行います。現在の斎場や葬儀会館では、この形式がもっとも一般的です。

座礼焼香は、畳敷きの式場などで行われる形式で、正座または膝をついた姿勢で焼香を行います。和室や寺院での葬儀などで見られることがあります。移動の際にも立ち上がらず、できるだけ低い姿勢で進むのが丁寧とされています。

回し焼香は、会場が狭い場合や自宅葬などで行われることが多い形式です。香炉が乗った盆を順番に回し、各自がその場で焼香します。この場合も、盆が届いたら軽く会釈をし、焼香・合掌をしてから次の方へ回します。

どの形式でも大切なのは、慌てず、静かに、丁寧に行うことです。形式が変わっても、故人を偲ぶ気持ちは同じです。

宗派によって焼香はどう違うのか

焼香のやり方は、仏教の宗派によって考え方や作法に違いがあります。違いが出やすいのは主に、抹香を額にいただくかどうか、そして焼香の回数です。

ただし、実際の葬儀の場では、会場の流れや参列者の多さに配慮して回数を簡略化することもあります。そのため、「宗派では3回だけれど、会場では1回にしている」ということも珍しくありません。大切なのは、その場の流れを見ながら無理なく丁寧に行うことです。

ここからは、代表的な宗派ごとの考え方を分かりやすくご紹介します。

天台宗の焼香

天台宗では、焼香の回数について厳密な決まりはないとされることが多く、1回または3回程度で行われることがあります。抹香を額にいただくかどうかについても、地域や寺院、葬儀の進行によって違いが見られます。

そのため、天台宗の葬儀では、事前に案内があればそれに従い、特に指示がなければ周囲の流れに合わせると安心です。回数に神経質になりすぎる必要はなく、落ち着いて焼香し、丁寧に合掌することが大切です。

真言宗の焼香

真言宗では、一般的に3回焼香することが多いとされています。抹香は額にいただいてから香炉にくべるのが基本とされることがあります。

真言宗では、焼香そのものが仏さまへの供養として大切に考えられているため、落ち着いて一回ずつ丁寧に行うことが望ましいとされています。ただし、参列者が多い葬儀では1回に簡略化されることもあるため、その場の案内や流れに従えば問題ありません。

浄土宗の焼香

浄土宗では、1回から3回程度焼香することがあります。抹香を額にいただく場合もありますが、地域や寺院によって違いがあり、厳密に統一されているわけではありません。

浄土宗では、故人の冥福を祈りながら念仏の心で手を合わせることが大切にされます。そのため、回数そのものよりも、落ち着いた気持ちで故人を偲ぶことが重要です。迷った場合は、前の方の様子を見ながら合わせると安心です。

浄土真宗本願寺派(西本願寺)の焼香

浄土真宗本願寺派では、1回焼香するのが一般的です。そして大きな特徴として、抹香を額にいただきません。つまんだ抹香をそのまま香炉に入れるのが基本です。

浄土真宗では、焼香は自分の身を清めるためというよりも、阿弥陀如来への敬意を表す供養の意味合いが強いとされています。そのため、額にいただく作法は行わないのが特徴です。

浄土真宗の葬儀に参列する際に、他宗派と同じように額にいただいてしまわないか心配される方も多いのですが、万が一そうしてしまっても過度に気にする必要はありません。基本を知ったうえで、落ち着いて対応することが大切です。

真宗大谷派(東本願寺)の焼香

真宗大谷派でも、2回焼香するのが一般的です。そしてこちらも、抹香を額にいただかず、そのまま香炉に入れるのが基本です。

同じ浄土真宗でも本願寺派と大谷派では回数に違いがありますが、どちらも「いただかない」という点は共通しています。東本願寺系の葬儀では2回、西本願寺系では1回という違いを知っておくと分かりやすいでしょう。

臨済宗の焼香

臨済宗では、一般的に1回焼香することが多いとされています。抹香を額にいただくかどうかについては寺院や地域によって違いがあり、特に厳密な統一がない場合もあります。

臨済宗は禅宗の一つであり、形式そのものよりも心を整えて丁寧に手を合わせることが大切にされる面があります。そのため、過度に回数を意識するよりも、静かに焼香し、合掌を丁寧に行うことが大切です。

曹洞宗の焼香

曹洞宗では、2回焼香することが一般的です。1回目は額にいただいてから香炉にくべ、2回目はいただかずにそのまま入れるという作法が伝えられることがあります。

ただし、実際の葬儀の場では1回に簡略化されることもあり、地域差や寺院ごとの考え方もあります。曹洞宗の葬儀では、僧侶や係の方の案内があれば、それに従うのがもっとも安心です。

日蓮宗の焼香

日蓮宗では、1回または3回焼香することがあるとされます。抹香を額にいただくかどうかについても寺院や地域によって違いがあります。

日蓮宗では読経や題目の信仰が大切にされますが、焼香そのものも故人を偲ぶ大切な作法として行われます。厳密な違いに迷った場合は、周囲の様子に合わせながら丁寧に行うことが大切です。

宗派が分からないときはどうすればよいか

参列する葬儀の宗派が分からないこともあります。そのようなときは、無理に調べて完全に合わせようとするよりも、もっとも一般的で無難な方法で丁寧に焼香することを意識すれば十分です。

具体的には、焼香台の前で一礼し、抹香を1回つまんで香炉にくべ、合掌して一礼して下がる、という形です。額にいただくか迷う場合は、いただかずにそのまま香炉に入れる方法のほうが比較的無難です。

また、前の方の所作を見て流れに合わせるのもよい方法です。会場では係の方が案内してくださることもあるため、慌てずにその案内に従えば大きな問題はありません。

焼香のときに気をつけたいマナー

焼香では、回数だけでなく全体の所作にも気を配ると、より落ち着いた印象になります。まず、順番が来たら慌てず静かに進むことが大切です。前の方との間隔を適度に保ち、焼香台の前では軽く一礼してから行います。

焼香中は、必要以上に長く立ち止まったり、逆に急ぎすぎたりしないようにします。合掌の時間も、短すぎず長すぎず、自然な長さで大丈夫です。終わった後は、遺族席や僧侶席に軽く会釈をしてから席へ戻ると丁寧です。

また、数珠を持っている場合は左手にかけて合掌するのが一般的です。数珠は仏事の場で使う大切な持ち物ですので、扱いも丁寧に心がけます。

大切なのは、自分だけが目立たないように、周囲の流れと調和しながら丁寧に行うことです。

間違えてしまっても大丈夫

焼香について不安を感じる方の多くが、「もし間違えたら失礼なのでは」と心配されています。しかし実際には、焼香の回数や細かな動作を多少間違えたからといって、それだけで重大な失礼になるわけではありません。

葬儀の場で本当に大切なのは、故人を悼み、ご遺族に寄り添う気持ちです。宗派の違いを知っておくことは大切ですが、それ以上に、落ち着いて丁寧に手を合わせることが何よりも大切です。参列者の多くは、焼香の細かな違いまで厳密に見ているわけではありませんので、必要以上に緊張しなくても大丈夫です。

むしろ、慌てて不自然な動きになるよりも、分からないときは一礼して1回焼香し、静かに合掌するほうが自然で落ち着いた印象になります。

焼香は故人を偲ぶ大切な時間

焼香は、仏式の葬儀において欠かせない大切な作法ですが、何よりも大切なのは形式そのものではなく、故人を偲び、心を込めて手を合わせることです。宗派によって回数や所作に違いはありますが、その根本にあるのは故人への祈りや感謝の気持ちです。

焼香の意味や基本を知っておくことで、葬儀の場でも落ち着いて行動しやすくなります。そして、分からないことがあっても必要以上に不安にならず、丁寧な気持ちで故人と向き合うことが何より大切です。

舞岡あゆみ葬祭では葬儀マナーについてのご相談も承っております

焼香は、宗派ごとに違いがあるため、初めて参列される方にとっては特に不安を感じやすいものです。回数や作法の違いだけでなく、数珠の持ち方や席次、服装なども含めて、葬儀の場では迷うことがたくさんあるかと思います。

舞岡あゆみ葬祭では、葬儀の流れや準備だけでなく、焼香や香典、服装などの参列マナーについても分かりやすくご案内しております。ご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。経験豊富なスタッフが、ご家族やご参列の方に寄り添いながら丁寧にご説明いたします。

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